2008年02月29日

団塊おやじバンド集合しまーす。

 3月1日(土)13:00〜17:00ビッグ愛1階大ホールで開催される「集まれ!団塊世代
〜おやじバンドライブ&NPO見本市〜」に、なごり雪を一瞬にして、溶かしてしまうほど
「熱ーいおやじバンド」が集合し、約2時間熱唱します。
 会場の皆さんと一緒に歌う場面も多数あり!思い出のつまった歌を口ずさみながら
「あの頃」にかえってみませんか?!
参加無料で、当日受付できます。是非おいでください。
(NPO展示ブースやお孫さんと楽しむ竹とんぼコーナーもおすすめ!です)
和歌山県NPOサポートセンターの島久美子からのご案内でした。  


Posted by 事務局 at 19:46理事・スタッフより

2008年02月29日

NPOの知的戦略勉強会

 わかやまNPOセンターでは先月から「NPOのための知的戦略勉強会」を開催しています。
 昨年5月に開催した、わかやまNPOセンター法人格取得5周年記念シンポジウムにて、日本NPOセンターの播磨代表理事から、「NPOはもっと知的戦略を持って、横のつながりを大切にしながら事業を組み立てていかないといけない」という問題提起を受けて、NPOセンタースタッフが自主的に企画し、運営しているのがこの「知的戦略勉強会」です。

 先月第1回を開催し、アイディアラッシュをおこないました。そこでは、
 1. NPOの力、NPOの職員の能力は、すなわちそこに住む市民の自治能力を表していることをもっと発信できることが大切である
 2. それに付随して、NPOを第三者的に評価する基準・情報公開・チェック機能の必要性が高まっている
 3. NPOには自身がおこなう事業の自己検証性をどう担保するか、またNPOの経営マネジメント機能向上が求められる
 といったまとめがなされました。

 第2回の昨夜は、とはいってもNPOは運営資金で悩んでいるところが多いよね、ということで財政基盤をテーマに開催しました。

知的戦略勉強会

 イントロダクションとして、内閣府が行った、およそ1000団体を集計対象としたNPO法人への調査より、NPOの平均収入規模は年間1700万円だが、一部の大規模な法人が平均を押し上げており、年間1000万円未満の法人が6割強、調査対象団体の中間値(上から約500番目の団体)は480万円にとどまっていることを紹介。
 その後、NPOを支える財政基盤、特に外部資金として、(1)自治体のいわゆる「パーセント条例」、(2)コミュニティ財団、(3)NPOバンク、(4)認定NPO法人制度による寄付の増加の手法がある旨をご紹介し、議論をたたかわせました。

(1)は、千葉県市川市が有名ですが、個人住民税の1%相当額を、その市民が希望する市内のNPO・ボランティア団体に補助できる仕組み。類似の事例が増加しています。
(2)は、地域の会社や個人の社会への寄付をとりまとめ、いわば助成を「代行する」ような財団。寄付主がその寄付金の使途(助成分野や金額など)を指定できます。
(3)は、坂本龍一さん、小林武史さん、桜井和寿さんによる「ap bank」が有名ですが、社会貢献活動をおこなうNPOへ融資を行う、金融機関ではないNPOあるいは組合などを指します。
(4)は国税庁が認定したNPO法人への寄付金が所得控除が受けられ、寄付を集めやすくする仕組みです。


ただし、いずれも課題があります。
(1) 自治体の条例を改正する必要がありかなり困難
(2) 財団法人・社団法人の制度が近々変わるために(公益法人制度改革)、財団法人・社団法人は作りやすくはなりますが、収入に対する課税範囲が一気に広がるおそれがあること(第三者機関の審査を経て、現行の財団・社団法人とほぼ同じ税制の法人になることはできますが、第三者機関がまだ多くの都道府県で設立されておらず、まだ案件がないため、実際の運用がどうなるか不明確)
(3) ヤミ金などの悪徳な融資機関を抑制するための貸金業法改正に動きに非営利バンクの活動も左右されるのと、もともと営利を目的としないバンクのため貸し倒れ引当金などを積み立てると運営がたいへん厳しいのが現実
(4) 認定要件が厳しいのと手続きがとても煩雑なため全国33000を超えるNPO法人でこの認定を受けている団体は70ほどにすぎず、認定要件のさらなる緩和が予定されているがどうなるかはまだ不透明・・・などなど、いずれも難しいのです。

とはいえ、地域でがんばっているNPO・ボランティア団体を地域の方の想いや資金で支え、地域内での資金循環を今以上に実現させる仕組みづくりは、和歌山のような大企業が少なく、人口減少が予測され、コミュニティの縮小が懸念される地域では有効な手段のひとつともいえます。またNPO・ボランティア団体側も地域に対する責任の度合いがぐっと高まりますから、資金面でも活動面でもメリットは大きいのです。

昨夜は参加者のみなさんの意見を出し合い、まさに「アイディアラッシュ」となりました。
今後も、こういった勉強会を続け、このNPOバンク的な取り組みについては08年度に入っても継続して検討を進めることとなっています。

次回の知的戦略勉強会は3月21日(金)19時から、和歌山市美園町の「紀州まちづくりセンター“きません?”」で開催します。テーマは引き続きNPOの財政基盤について。
参加ご希望の方、ブログ左下の「メールする」からメールでお知らせください。  


Posted by 事務局 at 11:58理事・スタッフより